Ponanzaアピール文章 山本 一成 下山 晃 高速化 Ponanza は高速化のために細かい工夫がいくらかされている。 そのなかには MagicBitboard1及び MakeList の 38 固定化などがある。 これらの技術はすでに多くのプログラムの間の利用されており、 ささやかながらコンピュータ将棋の世界に貢献している。 序盤の定跡 Ponanza の序盤の定跡はプロ棋士に頼らず独自の方向性を出せるように学習している。 基本となる技術は、序盤の局面を強化学習の世界で見られる多腕バンディット問題と捉えてより良い手を探すようにしている。 Ponanza はこれまでも度々大きな舞台で従来のプロ棋士の体系だった序盤を逸脱するような手を指しつつ、勝利を収めてきている。 本大会でも観客の皆様にはこれまで見たことのない戦いを見せることができたらと考えている。 評価関数 Ponanza の評価関数はまずプロ棋士の棋譜を利用して作成されている。 これはいわゆるボナンザメソッドと呼ばれるものである。 次に自身の深い探索結果を浅い探索結果にフィードバックするようにして作成している。 評価の精度を向上させるためのものである。 現在は 80 億局面前後の深い探索結果を用いて学習している。 並列化 LazySMPという手法がいいと伺ったのでやってみたら良い結果となった。 クラスター部分は例年通り楽観合議をする予定である。 意気込み 本大会も年を追うごとに厳しさが増している。 その中でもなんとか今年も優勝を目指して頑張っていきたい。