『N4S』アピール文書 ・プログラム概要 このプログラムでは、評価関数を設計するにあたり、盤上の4駒の位置関係を パラメータとし、プロ棋士の棋譜より機械学習を行っています。 2013年の『N4』ではKPPPの位置関係を学習しました。(Kは玉、Pはその他の駒) この際、従来はPの評価リストを『盤上』=38要素と『持ち駒』=14要素としてそれぞれ作成していましたが、 『持ち駒』も『駒台』という『盤上』の一部の配置として学習することで、『持ち駒』の部分が不要となり、 要素数を52から38に減らしています。この結果、評価値を計算する際の計算量を減らすことができます。 (KPPPを計算する場合、Kは位置固定として、およそ(52^3)/6から(38^3)/6に削減されます) しかし、PPPの部分は3重ループであり、計算量は依然として大きいため、 計算のほとんどが評価関数の計算となってしまい、探索速度は低下する問題がありました。 2014年の『N4S』では、4駒関係をKKPPに限定することで、従来の3駒関係の評価関数に対して、 探索速度を低下させることなく、評価することが可能となりました。 今回のバージョンでは、盤上の駒の位置関係について、相対的に同じものをまとめて 学習するように改良しています。 (いわゆる絶対KPP,相対KPP・・・を導入しています)