大槻将棋について ○探索 ・Principal Variation Search 型のαβ法がペースであり、0.5手延長を採用している。 ・前向き枝狩りを利用した選択的探索である。 ・futility-pruning、null-move-pruning, late-move-reduction は行っている。 ・前回最善手がハッシュにない場合に、多重反復深化により最善手を得ている。 ・history-pruning, singular-extension は行っていない。 ・取り返し、長い手数の手筋、唯一手の直後の場合などの場合、探索深さを延長している。 ○評価関数 ・評価関数は、駒の位置関係による特徴と、玉の安全度による特徴との和で表現される ・駒の位置関係による特徴は、20万程度の評価項目の線形和からなる。 各評価項目のパラメータは、序盤はw0一定, 終盤はw100一定とするが、 中盤は進行度に応じてw0とw100との重み付き和で表す。 このw0, w100の値を強い人間の棋譜に基づく、機械学習により求める。 この機械学習の際、正則化項の重みを調整することで、 各評価項目のw0,w100の大きさを調整している。 ・玉の安全度による特徴は、玉の24近傍ごとの利き、玉の自由度、玉の前進度(前に行くほど高得点)とからな る。これらの値は、経験的に得た固定値を使用し、機械学習による調整はしない。 ○詰将棋 ・PDSアルゴリズムを使用している ・取られない王手を先に、上に逃げる手を先に生成するなど、王手・逃げる手の生成順を工夫している。 ・中合や不成は基本的に生成しない。